京都で100周年を迎える印刷会社社長のブログ

2011年度に創業100周年を迎える土山印刷株式会社。京都の老舗印刷会社として伝統を大切にしながら最先端デジタル技術との融合を目指し、「品質とサービス」をモットーに企業経営を進めております。

新年のごあいさつ

清々しい新年をお迎えになったこととお慶び申し上げます。

旧年中は皆様方からのご支援・ご指導をいただきまして、誠にありがとうございました。新年のはじめに改めて心から御礼を申し上げます。
今年も変わらぬご好誼を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

2013年は、日本社会の大きな転換の節目の年になりました。
「失われた20年間」からようやく脱却する機運が生まれ、この経済の大きな変化については、後世、歴史上、色々な面で語り継がれることになると期待しています。

一昨年の年末に誕生した第2次安倍内閣は、消費税の引き上げ、特定機密保護法の可決など、国民にとっては、心から歓迎できない決定もありますが、現今の経済と財政、また、安全保障環境上はやむを得ないものであり、次々と方向性を決めていく「決められる政治」が実現しはじめた、といえます。

また、日本の古き良き文化を海外に理解していただいた結果、「富士山」が世界遺産に、「和食 日本人の伝統的な食文化」が無形文化遺産に登録されました。
なんといっても、2020年夏季五輪の東京開催が決定し、日本のブランド化は、今後、ますます進んでいくように思います。

1989年の冷戦構造終結と日本国内のバブル崩壊、1998年のアジア金融危機、2000年のITバブル、2001年の9・11アメリカ国内同時多発テロとBRICs経済の勃興、2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災、この25年間世界の構造は大きく、また目まぐるしく変化し、日本の国際的地位は相対的に低下、新興国の成長が印象づけられました。
そして、昨年は、新政権の誕生により新たな日本再生の時代が始まった年として記憶されることになるのではないでしょうか?そうあって欲しいと祈念しています。

2014年は、甲午(きのえ・うま)にあたります。
混乱から鎮まりへと落ち着きを取り戻し、改革により躍進を始める年で、「甲」は、「かぶと」や「よろい」を意味し、殻を脱ぎ新たな芽が出始める年であり、また一方、「午」は、杵の形をした呪器の象形文字で抵抗・対抗を意味します。

古い「殻」を破り、新しい芽が吹き出そうとするが、内外からの妨害が多い。
旧体制の「殻」を破って、革新の歩を進めなければならないのであるが、そこにはいろいろな抵抗や妨害がある。しかし、その困難と闘う努力をしながら、慎重に伸びていかねばならぬ、といわれています。
「内」は、既得権と古い規制であり、「外」は、近隣の安全保障環境でしょうか?
政治のリーダーシップに期待するだけでなく、我々民間も率先して新しい革新をはかり、社会貢献をしていく必要があります。

当社は、1月1日より、社内カンパニー制を導入しました。
設立趣旨といたしまして、

  1. カンパニー社長中心に事業責任を明確にし、収益化をはかる
  2. 中長期の安定成長と価値の創出をはかる
  3. カンパニー社長を中心とした経営チームづくりとトップ人材育成
  4. 従来のトップダウン経営から、ミドルを中核としたボトムアップへの転換
  5. 全社員経営参画意識の醸成と強いビジネスマンづくり
  6. 力強い実行計画の推進

になります。
社員全員で、実行力の強化を行い、「魅力ある会社」をつくり、更に実りのある人生へ一歩一歩実現していきたいと思います。
当社も、創業103年目を迎えますが、さらに50年後、100年後の土山印刷のあるべき姿を見据えて、「価値創造」という目標を持って発展し続けたいと思います。

新生 土山印刷 マーケティングカンパニー、プリンティングカンパニーは、それぞれ培った技術、ノウハウ、人材を結集して「経営革新」「事業革新」「商品革新」にチャレンジしてまいります。そして、ますますお客様への「お役立=価値創造」を提供してまいります。

今年も、お客様皆様がたのますますの繁栄を願い、社員一同全力で取組んでまいりますので、変わらぬお引立てを賜りますようよろしくお願い申し上げます。

以 上

追伸といたしまして:
改めまして、当社のマーケティングカンパニー、プリンティングカンパニーの価値創造の取組みにつきましては、具体的にお話をしたいと思っております。
そして、2020年の東京オリンピックに向けて変わりゆく日本を、私達なりに応援するプラットフォームづくりを志しています。
キーワードは「日本ブランド」と「グローカル社会」。
近々、土山印刷Webマガジン「Commu」にてお目にかかりたいと存じます。
ありがとうございました。


2巡目の世紀を迎えて

 

皆さんこんにちは。ブログをご愛読頂いている皆さんにはご存じ頂いているかと思いますが、土山印刷は今年創業101周年を迎え、2巡目の世紀に突入いたしました。100年のご愛顧に深く感謝するとともに、2巡目では更に独自性のある、お付き合いいただくお客様に良い意味の驚きがある「お役立ち企業」へと進めてまいりたいと思います。倍旧のお引き立てをブログの場を借りてお願いする次第です。

さて今月6日に創業記念として、京都円山公園音楽堂で行われた原田博行さんのコンサート「ハラダイスLive」を従業員全員と楽しんできました。原田さんはシンガーソングライターとして、グリコのCMソングやαステーションDJなどでご活躍中で、同志社高校の現役の講師もお勤めになっています。原田さんには、100周年の記念事業として、当社のイメージソングを作詞作曲して頂いていて、「ハラダイスLive」でも披露して頂きました。

原田さんのコンサートは昨年、一昨年に続いてですが、その独特の世界観はとてもやさしく、良い意味での我がままさもあり、とても心地良い空間です。いつも聴衆に新しい感動を作り出し、聴衆とともに温かく盛り上がっていく雰囲気は、我々も大いに見習うところがあるな~。

コンサートの後に、社員有志でボウリングを楽しみましたが、若い世代の活躍に大いに目を見張りました。小生はというと・・・・・。どうもこの辺で話はお後がよろしいようで。

 

 

 


常に新しい技術と商品で市場を切り開いていくたくましい企業を目指します。

新年あけましておめでとうございます。

旧年中は皆様方からのご支援・ご指導をいただきまして、厳しい中にもさまざまに実りのある年とさせていただくことができました。新年のはじめに改めて心から御礼を申し上げます。有難うございました。今年も変わらぬご好誼を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

昨年は、経済の激変・新政権の誕生により新たな時代が始まった年として記憶されることになるのではないでしょうか?1989年の冷戦構造終結と日本国内のバブル崩壊、2001年の9・11アメリカ国内同時多発テロ、2008年のリーマンショックとこの20年間世界の構造は大きく変化してまいりました。

世界は冷戦時の良くも悪くも比較的安定していた社会から、20年足らずの間にアメリカ一極体制とグローバル市場経済の時代、グローバル市場経済の暴走と世界多極化の時代を経て、国家社会主義的状況とアジアの台頭という新たな変化が次々と生まれていく「カオスの時代」はますます混迷の色を深めていくようであります。

日本は新政権が誕生し、大いに期待をされるところではありますが、現在そのビジョンを現実に適合したロードマップに落とし込むために苦戦をしているようであり、安定感が得られるまでは、相応の時間がかかりそうな状況に見えます。そんな中でも経済は国内の需要減少とデフレ傾向、雇用の場の喪失、産業構造変革の遅れと競争力の低下、アメリカ等の需要回復の遅れ、財政状況の極度の悪化、などの悪材料の連鎖により厳しい状況が続いています。

しかし、このような時代であるからこそわたくしたち産業人の一層の自助努力と覚悟が求められているのだと思います。

幸いなことに日本の周辺には歴史的にもまれに見る成長エリア=アジアを有しています。又日本は欧米とともに自由と民主主義、人権などの価値観を共有し近代という時代を協働して創出した経験と知的資産をもち、古代より連綿と続く歴史に裏打ちされた文化とその遺産、又豊かな精神風土に恵まれております。

第2次産業革命ともいえる、今後の新エネルギー、環境市場の創出に際してあらゆる製造業が技術リードで世界の新しいマーケットを切り開く一方、生産性が低いといわれている農業、林業などの一次産業、教育、観光、福祉、医療等のサービス産業を外国人労働の規制緩和、正社員中心の労働・雇用慣行の方向転換を起爆剤として生産性を高め一層の高付加価値化していくことにより、拡大していくアジアの外需と相対的に大きな内需の両輪を回して健全な成長経済へと転換していくことができるのではないでしょうか?

私たちの属している、印刷、メディアの世界というのは情報を正確にスピーディーにまたわかりやすく伝達することで社会と産業の効率化に寄与するものであります。また美しい文化遺産や美術を美しいままに表現し人の心を豊かにし、後世にまで伝えていくことも重要な使命です。また企業として地域社会の活動に参加し、直接の社会貢献に携わることも企業としての重要な役割と心得ています。

当社としては現在のような歴史の転換点において、積み重ねてまいりました、「技術力」「品質力」「サービス力」をベースに新たな社会のニーズにお応えする商品・サービスを開発・強化し、社会にお役立ちをしていくことで着実に社会貢献をしてまいりたいと考えています。
1.お客様支援の強化

従来当社は老舗の印刷会社としてきめ細かいお客様対応と品質の重視を会社の信念として取り組んでおります。特に昨今は厳しい経済環境を反映してお客様企業のご担当者のご負担は大変大きく、プロの印刷・メディア企業として安くて効果的なメディアの活用法、合理的で効率的な印刷管理の進め方をご提案できるよう取り組んでおります。

1 デジタルワークフロー&カラーマネジメントシステム
デジタル化と色調管理が進み、従来よりもプロセスを短縮したり校正紙を簡易校正にすることで安定した品質を保ちながらコストや納期をさらに改善することができます。

2 品質管理の追及
大手製造業の品質管理責任者を採用して10年来ISOをモデルとした品質システムのレベルアップに取り組んでおり、一昨年、昨年と始めた当初から比べますと赤伝の発生率が10分の1程度まで改善されてきています。昨年からは前向きに提案する品質、ということで危険予知活動に取り組んでおり、未然に事故を防ぐ提案を実施し、お客様からの好評をいただいております。

3 お客様ニーズへの対応
効率的な印刷管理の進め方提案をはじめ、当社工場見学の積極的推進、安くて効果的な「印刷通販」の活用推進、お客様新分野のプロモーション事務局の運営、ウェブサイトの業界分析と導入など印刷製造だけではなく、企画デザインから、クロスメディア、お客様の業務支援まで幅広くお応えをしております。
2.総合カタログの商品力強化とワンストップサービス化

昨年来多くのお客様をお伺いして、市場調査をさせていただいたところ多くのお会社で総合カタログが販売促進上の主力ツールであり、内容の向上、活用法の工夫、又コストの削減が課題であることがわかりました。と同時に短時間に膨大なボリュームの校正作業が発生し、担当の方には相当なストレスを与えていることも把握することができました。その後、総合カタログの商品力を強化してお客様のマーケティング支援をすることをテーマに取り組んでおります。

当社はもともとカタログを主力商材として事業を営んでおり、総合カタログの実績も豊富に有しております。このような蓄積した経験と最新の技術力をベースに「日本一短時間にストレス無く、優れた総合カタログをつくる」を合言葉に、経験値の高い制作スタッフの充実、生産プロセスの適正化・標準化とお客様支援体制の強化、CMSと6色印刷をベースにした色品質と表現水準の高度化をはかり、徹底して商品力を強化いたしました。同時に最近はカタログで商品を確認し、ウェブを使って発注をすることも増えており、又総合カタログの機能をウェブが代替・支援するケースも増加しております。当社は該当業界のウェブ分析も進めており、業界ごとのウェブあり方、先端事例についてもアドバイスしながら導入のお手伝いをすすめております。その他総合カタログと連携のあるさまざまなプロモーション・プランニングとクロスメディア、物流等についても事例を蓄積してきておりますのでご興味がございましたら一度ご相談下さい。
3.高級美術印刷の市場開発

「本当に良いもの」を知る世代の定年と高齢化の時代となって、文化遺産や美術品の美しさをそのままの美しさに表現していくことは、印刷を生業にする私たちにとってますます重要な責務です。しかしながら、業界の過剰供給と利益減により、常に新しい設備に投資し、技術革新を進めることが難しくなってきております。当社は従来の外注依存体質から、3年前の新本社移転に伴って内製強化に取り組み、印刷業(同業)のお客様の開発と印刷通販の事業開発に成功して所期の目標を達成しております。このことにより最新のオフセット印刷機しかも6色仕様の導入により更に高度な印刷物に挑戦することを可能にしております。6色印刷はテレビのデジタルハイビジョンの鮮やかさと同様、人間の視力が捕捉できる色域の85%程度を表現でき、4色印刷での65%程度に対して圧倒的に鮮やかな表現を可能にしています。これにFMスクリーン製版や高精細の製版・印刷技術を加えるとより諧調の豊かな美しい印刷物が完成します。昨年度この分野のコスト削減に取り組み通常の4色印刷と変わらない価格帯にてご提案致しておりますので皆様方の積極的なご活用をお願いいたします。
4.印刷通販市場の開発

あらゆる領域でインターネット通販が伸びてきていますが、印刷においてもその例に漏れません。当社も3年前から印刷通販に取り組んでおり昨年は前年対比売上300%の成長事業となっております。印刷も以前はあらゆる工程が長年の育成が必要な職人の世界でしたが、最近はデジタル化の進展と短期習得可能な優れた設備の普及により、大幅なコストと納期の削減が可能になってきております。このメリットを最も享受していただけるのが「印刷通販」であり、営業レスとお客様サイドでのデータ作成により、数百部からカラープリントより安い価格で美しい印刷が簡単に入手できる時代となっております。特に当社は大手プリンターメーカー様と取引があり、そのご縁で「カラーマネジメントシステム」の充実については定評をいただいております。結果品質面については多くの「プリントプリウス」ご採用者の皆様から喜ばれています。「知る人ぞ知る」で既に多くの企業とお客様が、お使いになっているシステムですが、まだまだご存じない方も多いので、その利便性につき今年はさらにお伝えし多くの方にお使いいただこうと考えております。また、今後はせっかく多くの方にお使いいただいているサイトですので、当社とご縁のある美術作家の方の作品をいろいろなグッズに展開して物販のサイトとしても展開していく考えですので、ご期待下さい。

当社は創業1911年の企業であり、今年はプレ100周年という位置づけです。老舗企業だからそれでいい、という時代は過ぎ去っており私たちは古くて新しい企業、伝統と革新を常に念頭においてさらにお客様に喜んでいただき、常に新しい技術と商品で市場を切り開いていくたくましい企業を目指しております。皆様方の更なるお引き立てをお願いいたしまして年初のご挨拶に替えさせていただきます。今年もよろしくお願いいたします。


チャンスを掴む

最近、若手のエースの一人と話をしました。

新規事業にチャレンジさせているのですが、今ひとつその仕事の勘所を捕まえられていないようで、今まで培ってきた仕事のパターンを適用しようとしているので、意識改革の必要性を感じたわけです。

「新しい仕事のほうはどう?」

「えー、確りやってます。」

「そう、でもネットのアクセス数が数日上がっていないけどどうなの。」

「アー、それは広告予算を消化したので、しようがありません。」

「そう。でも今年の売上予算と相当かい離があるけど、どうするの?」

「・・・・・」

「アクセスしたお客さんの発注率は改善できるの?」

「はい。各部門と相談の上改善します。」

「うーん。相談の上で改善するんかな?新規事業の社内的位置づけをあげ、信念とビジョンを持ってある程度みんなをひっぱていかないとボトムアップでは、優先順位あがらないんと違う?予定調和では、事業部門は前に行かんと思うで。」

「もっとがむしゃらなリーダーシップも必要かも知れん。大阪の橋下知事。政策とか理念は門外漢なんで評価のしようがないけど、彼の行動パターンは立派やな。彼はそのとき必要なことを全力でやるよね。スポーツマンとして全国優秀選手になった後、最優秀な大学に合格してるよね。その後も、弁護士として、タレントとして、堂々と自己主張してる。でもそもそも、全部違うジャンル。おそらく、そのとき自分にめぐってきたチャンスに全力で取り組む人なんやろ。今回でもあれだけの官僚を従えて、改革案をスピーディーにまとめ、自信満々で改革を進めているのは、知事になったとたん相当な学習、情報収集をやり、その上で、力のある官僚と議論をしながら、進む方法を示して来たに違いないな。僕の周りでも優れたリーダーはそのとき与えられたチャンスを即座に理解し、するべきことに全力投球する人が多いね。チャンスってみんなに均等に与えられるもんじゃないと思う。チャンスに応えてくれると思うから、結果的にお鉢が回ってくる。でもいったんチャンスを見逃すと、あー彼は、前チャンスに対応できなかったね。一生懸命じゃなかったね。結果出せなかったね。見る人は見ている。あーチャンス来たなー。これをものにして成長しなきゃ・・・。こういう人には何回もチャンスは来るし、見逃す人、一生懸命しない人、自分を変えられない人、こういう人に次のチャンスはめぐってこないんじゃないかな・・・」

「もう一回、取り組みについて考えてみ。これは会社にとってもあなたにとっても大きなチャンスなんだよ」

「わかりました。もう一度自分の姿勢を見直して、どのような取り組み方をすべきか、確りイメージしなおします。」

「頑張ってね。」

素直で賢い子なんで、かなり理解が進んでくれたようです。

偉そうに言っていますが、実は、私自身が、地道にこつこつ、といえば良いですが、立ち上がりが遅くて、チャンスを掴むのに時間がかかるほうです。わりあい情報収集とイメージ作りに時間がかかって、自信を持って取り組むのは不得手。うちのエースに説教している場合ではないんですが、最近おかげさまでいろいろなところでチャンスらしきものをいただくことが増えてきたように思います。

これもいろいろな先輩、師匠、又年若き優秀な友人各位から、いろいろな場所に引き立てていただいて、いろいろな経験をさせていただき、あ、これが正念場なんや。と気がつくことが少しはできるようになってきたせいかな、と考えています。

全然まだまだですが、今後もよき経営者、よき地元貢献者となるべく、チャンスに気がつき、その時から一生懸命取り組める人材へと成長して行きたいと思います。


SMBCトップセミナー「激動する世界と日本の針路」

当社のお得意先様であるSMBCコンサルティングが主催するセミナーが、15日、16日と大阪はリーガロイヤルホテルで実施されました。
総勢7名の有名講師が講演をされましたが、特に耳に残ったキーワード、キーフレーズを記載したいと思います。

日本経済研究センター特別顧問 小島明氏

・    ドラッカー氏のメッセージ「日本は自らの近現代史に誇りを持ち、少子高齢化と環境、エネルギー問題を自らのチャンスに変えよ」

国際問題アドバイザー 岡本行夫氏

・    1992年アメリカでは「世界は今新しい300年の入り口に立っている。ルネッサンス、帝国主義、産業革命、国民主権の時代を経て、アクターが国家、巨大企業、都市、地域統合体、個人それぞれが競争し、協働する時代になってきた」とのパラダイムシフト論が熱っぽく議論されていた。

東日本旅客鉄道株式会社顧問 山之内秀一郎氏

・    国鉄の歴史はこれからの日本が経験することの先駆的事例。2兆円の売上に対して6兆円の赤字を出して恥じることがなかった。債務は莫大。技術レベルの著しい低下。官僚的体質。既得権の保護と改革への抵抗。本当に民営化は成功するのかと思ったが、財政規律の健全化をてこに債務の削減に全力を挙げた。今では利益を計上し、フランスからの国鉄団が驚嘆の声を上げ、中国での新幹線が実質日本製となるなど、経営、技術、安全性、効率性等において世界トップレベルを誇れるところまで来た。未来は明るいと思い、規制改革、既得権の破壊に取り組めば、必ず日本は良くなる。

伊藤忠商事株式会社取締役会長 丹羽宇一郎氏

・    アメリカのドルの大暴走がおきている。89年ベルリンの壁崩壊で、資本主義と共産主義の競争状況が終結し、資本主義一辺倒となった。自由化、規制緩和、グローバリゼーション。アメリカは強い日本の実体経済に対応すべく、ドルの金兌換を停止し、金融経済の拡大を図った。実体経済と金融経済の規模の差は180兆ドル。天文学的な数字であり、この余剰のドルが莫大な投資マネーを生み出し、欧米企業の時価総額を巨大にしてきた。一方日本はバブル崩壊の真っ只中。これが失われた10年の大きな1側面。ここに新興工業国の勃興、エネルギーの高騰、サブプライム問題がつながって、世界経済の大変調と、グローバルな格差拡大が起きている。

外交・安全保障の専門家である岡本氏は、日本の先見性のなさ、戦略の欠如、軍事なき日本におけるODAの戦略的重要性とその大幅削減につき大いに心配され、拡大し力をつけていくアジア諸国あるいはブリックス諸国、そして変調著しいが実は国家として若々しく、人口も成長を続けるアメリカ、そしてエネルギーを含めた原材料国の勃興を横目に日本が今後いかに生き抜いていくかきわめて悲観的なトーンでお話になられました。

一方、小島氏、山之内氏、丹羽氏は、日本国の現在おかれた状況の厳しさ、財政状況、戦略性の欠如、心の崩壊などにおおいに懸念をもたれている中、一方で個々が自立の精神を持ち、政治に依存せず、前向きな精神を持って取り組めば必ず道は開けると日本のポテンシャルに期待を示され、特に私自身は、ドラッカーの言葉を懇切に解説され、「明治維新、戦後復興、公害問題、石油ショックなど時々の課題を克服してきた日本にとって、少子高齢化は世界が今後共通体験する課題であり、環境・エネルギー問題解決は公害・石油ショック以来の日本のお家芸であり、それぞれ世界に先駆けて克服することが21世紀の日本の主力商品となりうる。」「経済成長率とは資本投入の伸び+労働投入の伸び+生産性の伸びであり、グローバルな資源(資本、人材)の活用と国内の低稼働な人的資源(高齢者、女性、若者)を活用できる、大幅な規制改革の続行が経済成長を可能にする。」と説かれた小島先生のお話に大いに共感した次第です。

今回のセミナーは私にとって今後のわが社の長期的な方向を考えるにあたって大変良いヒントと整理を与えてくれることになったように思います。

講師の皆様、またこのような機会をご準備いただいた方々に心から感謝を申し上げたいと思います。


久しぶりのブログ

先週末、7月11日に関西地区経済同友会会員合同懇談会で高松に行ってきました。主題は「自然と文明、暮らしと芸術の融合を目指して!」でした。

基調講演は静岡文化芸術大学学長の川勝平太氏。京都出身で、小渕首相のブレーンとして「富国有徳論」を説き、日本の外交戦略のバックボーンとなりうる「文明の海洋史観」を語らせたら、右に出るものがいない人物です。いわゆる京都学派の系譜の人物であり、高坂正尭先生の知的資源の後継者といえる方でしょう。今回は美しい、瀬戸内海の景観を21世紀の世界の中の日本の役割に関係付けて高らかに謳いあげてくださいました。

「人間の知的資源の源流は4つある。ギリシア哲学、一神教、仏教、儒教である。近現代の科学合理主義は、前2者の融合である。しかしながら、昨今の環境・エネルギー問題を契機に科学合理主義一辺倒は地球的限界に来ているという認識が生まれている。幸い知的資源の後2者は自然の英知を学び、型や美を尊ぶ思想である。日本文化がある意味結実した江戸後期から明治期に日本に来た西洋人は日本の独自の美しさに驚嘆の声をあげている。これからの時代はこの4つの知的資源の融合の上に築かれる。考えてみれば、日本は西からの文化と東からの文化が見事に融合し、独自に発展した初めての地である。地理的に見ても南北に長く、東北・北海道は森の文化、関東は平野の文化、中部は山の文化、関西は海の文化であり、地球のミニチュアと見立てることができる。瀬戸内海はエーゲ海に変わり世界一美しいアーキペラーゴ(多島海)。世界に誇る漁業、林業、農業を再活性し、環境時代にふさわしい文明を作っていくことが必要。」とのお話をしていただきました。

以前から川勝先生のスケールの大きいお話には敬服しておりましたので、大きな文明論として日本のあるべき姿をお教えいただき大変感銘を受けた次第です。

そのあとゲスト講演として、株式会社ベネッセコーポレーションの福武会長より「島・生活・アート  -  直島からの発信  -  」をテーマにお話をしていただきました。失礼ながら、川勝先生の後はどなたが話しても、大変だろうなと思っていましたが、良い意味で期待を大きく裏切られました。

「学生時代から東京は長く住んだ街。娯楽、緊張、刺激といったものがあり、面白い街。父が急に体調を崩して、岡山に戻らなければならなくなった。数ヶ月の間徹底的に、直島を含め現地を歩き回ったが、自分の中で、東京は仮想敵となった。現在の日本はひどい状態。経済、国家債務、教育、社会の状況、どれをとってみても将来に希望を持てるものではない。地方がそれぞれの特長を捨て、東京に右に倣えになった事が、その原因であると思う。大きな時代の転換期であり、今まで主役だったものが脇役になり、脇役が主役になる。経済は目的ではなく、経済は文化の証明であると考えている。事業を継承してから、競争で成長することはしない、自分の家族にしてほしいことをサービスにすることを目指してきた。事業モデルはある意味でバチカン。聖書一冊で国家経営をしている。直島の事業を通じて、自給自足の村づくりを図っている。過疎の島だが、現代芸術をてこに直島の美しい風景と伝統文化をベースにプロヂュースし多くの人が島を訪れるようになった。自説では、お年寄り、過疎、現代美術というのは普遍性を持った地域活性化の有効な方法論だと信じている。

直島は、若い人が訪れるようになり、自給自足の状況になり、現代美術は直島という舞台を得て素晴らしい作品が生まれている。直島の事業成功が社会的に認知され企業のブランド向上につながり、事業も継続して伸びてきている。日本という国はこれから期待できないが、地域は東京を仮想敵として、あるもの(景観、歴史、文化)をベースとしてプロヂュースすれば大きな可能性を秘めている。」

日本の諸問題を考えるのもまずは足もとから。国に頼るのではなく、自らの力で。という力強いお話であったように思います。経営者として身近な売上、利益ということに終始している現状を反省し、大きな志を持って企業経営を推進されている福武会長に大いに刺激を受けた次第です。

参加者も川勝先生、福武会長の大変示唆にとんだお話に多くの方が大満足であったのではないかと感じました。

このような大きな気づきの場に参加できることは、経営者の特権です。修練を積んで事業の発展、社員の成長、地域への貢献に資するよう今後も取り組んで行きたいと思います。


『伝統』と『革新』の「土山ブランド」へ

新年明けましておめでとうございます。旧年中は何かとお世話になりまして誠にありがとうございます。

昨年の土山印刷は約40年ぶりに工場・社屋を一新し、設備もプリプレスからプレスまで、最新式のデジタル工場へと大きく変貌を遂げました。品質の向上、生産性の改善は著しく、従来以上にお客様から「土山品質」についてご評価をいただく機会が増えました。
営業的にはWebを中心としたクロスメディアの提案が実を結び、大手企業様をはじめお得意様各社からWeb関連のご発注をいただき、また、Webの機能強化を図るDM他と連動したクロスメディア提案が何本も通る初年度となりました。また、新社屋の効果は社員のマインドにも現れ、モチベーションを高く、熱心に職務に取り組んでくれる社員が増えてまいりました。

何か良いことだらけのようですが、依然として印刷業界は厳しい環境であることは変わりありません。それゆえ皆様方の支持が得られる「お役立ち企業」を目指して、工場・商品・サービスの改善を積極的に推進し、熱心に仕事に取り組んで行こうと社員一同決意を新たにしております。

さて、今年の土山のテーマは「土山ブランドの旗揚げ」であります。私どものような中小企業がブランドなどとはおこがましい限りですが、自社の歴史、商品、品質に誇りを感じてくれている社員から自然発生的に出てきた言葉でございます。1911年創業の当社はもうじき創業100周年を迎え、先々代、先代の社長も大手企業様をはじめ、お得意先様全てのご要望に真っ正直に応えられるよう実直に仕事に打ち込んでまいりました。品質と、今の言葉で言うところのCSを最大限に重視してきた結果が現在の土山の信用をかたちづくっていると言ってよいと思います。

また、こうした「伝統の土山ブランド、土山品質」を今まで通り守っていく一方で、土山は「革新のブランド」でもありたいと考えております。弊社では、これまでもお客様のご要望にお応えすべく最先端の技術導入に取り組み、新しい市場のニーズを開発してまいりました。今年はこういった事業の原点に立ち返り、お客様のご要望にさらにお応えしていく革新型企業へと向上発展して行きたいと思います。

全社的には伝統の土山ブランドをベースにベーシックな5S・品質管理・CS・職場環境をテーマにそれぞれのレベルアップに取り組みます。毎年の継続した取り組みですが、「伝統のブランド」強化の中核ですので以前にも増して力を入れていかねばなりません。土山ブランドの新しいテーマは商品開発です。今後の経営におきまして、絶対的な強さを持った商品の開発は不可欠です。当社は次に掲げます3商品において抜本的な魅力を持った商品開発を進めてまいります。

高品位印刷

当社の品質はお客様より高いご評価をいただいております。今後はFMスクリーン、高精細、RGBカラー等、最新の技術をより深化させ、高度化するお客様のニーズにお応えしてまいります。特にこれからの高齢化社会において「本当によいものを身近に自らのものに」、というニーズは増えこそすれ減ることはありません。最新の設備と最新の技術を融合しお客様の普遍のニーズである、「より美しいもの」へのチャレンジを徹底してまいりたいと思います。

印刷パワーメディア+Web

印刷業界は構造不況業種といわれて久しいですが、実は最近広告媒体としてSP系の印刷媒体は広告4媒体が減少傾向であるのを尻目に、毎年増加傾向です。チラシ、POP、DM、交通広告、通販カタログ、フリーペーパーなどの印刷媒体がこれに該当しますが、当社ではこれらの印刷媒体をパワーメディアと称し、この8年来技術開発を続けてきたWebと連動させ、パワーメディアの機能強化を図ることでさらにお客様の販売上の効果アップに寄与するべく商品開発に取り組んでおります。

プリントプリウス

印刷媒体は、大量に刷らないと単価が下がらないといわれていましたが、デジタル化と技術革新により小ロットでもリーズナブルな価格へとこなれてきております。パソコンやブログの普及により、個々人も情報発信する面白さに気づき始めておりますが、いよいよこれからが本当の意味でのメディアの普及期に入ると考えられます。当社ではこういったメディアの普及期のニーズをとらえ、小ロットの印刷をパソコンでご発注いただくECの事業に取り組んでおります。 Windowsデータも積極的に受け入れ、さらに親切にさらに便利に小ロット印刷のパーソナルニーズにお応えしていこうと考えています。

営業としてはこういった商品力、品質・技術を背景にお客様に「クロスメディア+αを提案する」をキャッチフレーズに効果的な新時代プロモーションを提供してまいります。特に企業HPの現状を多角的な視点から調査・診断する「Web診断サービス」は、導入いただいたお客様から「Web活用の活性化につながる」として大変好評をいただいております。

また、弊社では企画・デザイン等のスタッフ企業様とのコラボレーションを求めております。お客さまに最善のご提案をするために経験とノウハウをお持ちの皆様方とのコラボレーションが当社の技術力、サービス力、そして品質と相まって相乗効果を生み出すケースにたくさん遭遇しております。是非協力してお客様のニーズに更なる貢献をしてまいりたいと思います。

今年も皆様方のさまざまなニーズを積極的に取り込ませていただき、お客様のお役に立てる企業作りを目指してまいります。


東芝・西田社長について

今大変気になっている経営者がいます。

東芝の西田社長です。

2005年社長に就任以来、米原子力大手ウエスティングハウスの買収に始まり、1兆200億円に及ぶ半導体投資、東芝セラミックの売却、東芝EMIの保有株売却、銀座の旧本社ビル売却、そしてソニーの半導体製造設備の買収と、事業の選択と集中を明確に進め、株価はチャートが示すとおりうなぎのぼりです。

西田社長の経歴が異色中の異色です。

大学は早稲田の政経、その後東大の政治学研究科で、研究者を志していたそうです。東芝での活躍が始まったのは、日本に留学していたイラン人の女性と結婚した後、イランへ渡り東芝と現地資本の合弁会社に入社してからです。その後ヨーロッパ法人の上級副社長、日本のノートパソコン事業の責任者を歴任し、赫赫たる実績を持って異色の経歴ながら、社長に就任されました。

現在日本の電機業界は各社とも総合電機を標榜し、「選択と集中」をキーワードに経営革新に取り組んでいるものの、事業特化の進んだ欧米勢と巨額投資でコモディティー化に対応する韓国をはじめとしたアジア勢に押され、未だグローバル市場では苦戦し、利益率も比較的に低水準を脱しない状況が続いているのではないでしょうか?

グローバル資本主義が進展している昨今、日本でも銀行、鉄鋼、流通、そのほかの業界再編が進み、自動車も欧米資本との融合が進んでおります。世界的な競争力が維持できなければ生き残れない、そんな過酷な企業間競争時代になってきたように思います。

自動車のように、ひとつの企業=ひとつの事業というのであれば、おのずから焦点が絞られましょうが、総合電機のような多種にわたる事業を包含する事業体は本当に運営と判断・決断が難しいだろうなと感じさせられます。

そんな中、日本でも勝ち組といわれている企業は果敢に「選択と集中」に取り組んでいるように思えます。(松下の中村会長は社長時代にさらに過激に、「破壊と創造」とおっしゃっていましたね)シャープも液晶に特化し、当時の社長さんが「今は当たり前のブラウン管テレビを撤廃し、すべてのテレビを液晶化する」と期限設定をして発表されていたのに驚いたこともありました。

グローバル資本主義の時代において、世界で勝てる事業でないと利益は得られず、長期間存在し得ないということが、特にグローバル市場で競争する企業にとっては常態化してきたようです。深い洞察と信念に基づいて市場と業界をグローバルに解き明かし、また自社の強みとリスクを熟知したうえで明確なビジョンと戦略を決定し(事業の選択特化)、果敢に執念を持って実践し続けられる経営トップ、というリーダー像が浮かび上がってきました。

私たち中小企業においても、現在勝ち組と目されている会社は、トップが信念を持ち、また自社の強みに対して圧倒的な自信を持って経営に当たっておられるようにお見受けします。

多くの場合、凡庸な同業者が広く浅く事業に取り組んでいるのに対して、そういう経営者は事業や受注の内容に対して意識的に限定を設けておられますし、またその特長を磨くために思い切った先行投資を果敢になさっています。

規模の大小や業界にかかわらず、ベストのものをベストの市場に、という信念のある経営、大局観を持った経営(西田社長言うところの「カリキュレイテッドリスク」をとる経営)が必要になってきたように思います。

私自身も自社のブランドや価値をもう一度真剣に深く把握しながら、お客様にベストのものを提供できる信念と大局観、そして不退転の決意としつこい継続力を身につけて行きたいと思います。


ベストスマイルラン

先日9月24日、月曜の振り替え休日にマラソン・千葉真子さんプロデュースのベストスマイルラン(於:宇治市太陽が丘陸上グラウンド)の応援に行ってきました!
千葉さんはご存知のように日本有数のマラソンアスリートにしてメディアでも活躍されている可愛らしいマルチタレントであり、現在当社のお得意先のスポーツマネジメント会社に所属しておられます。

この日は千葉さんの「スポーツで世の中を元気にしたい」との思いから、地元の京都・宇治市を起点に企画が結実したもので、当社からも営業の若手中心に10人が参加し、メインイベントのワールドレコードチャレンジで3時間42.195キロに挑戦しました。

タレントの長江健次さんが司会をつとめ、スタンドやグラウンドの参加者、応援者を適当にいじりながら、楽しく競技は進行されました。全部で7チーム出たそうですが、2チームくらいは頭3つくらいレベルが違いました。
当社の選手も普段からラグビーをやったり、フットサルをやったり、結構体を鍛えているメンバーなのですが、その2チームは最初からオリンピック記録を意識してすごいスピードで走っていましたね(結果記録達成されました!すごかったですー!!)。うちのチームも負傷者が出たりする中、トライアスリートのキャプテン小西45歳が、何回か作戦変更しながら、1時間30分、ちょうど制限時間半分で20キロ走ったとの情報があり、42.195キロ完走に向け全員が燃えました。

それまでは私も含め声に出して「3時間で走りきるのは無理、無理。」と言っていましたが、全員鬼気迫る形相で、しかも楽しく真剣に走り始めました。最後はスコールのような雨が降りましたが、2時間55分、10人の侍たちは大いに発奮して時間内に走りきってくれました!

みんなどうもご苦労さん!
そして有難うございました!!

最近はグローバル化の波で、社会は勝ち組と負け組の2極化。勝ち組企業においても内実は競争に勝ち残るため、社内は常にコストダウンとリストラ、ぎすぎすした社風は、社員の心身を傷つけ、メンタルヘルスはどの会社においても見えざるリスクであり、見えざる重要テーマとなっている昨今の情勢です。
私がサラリーマンをしていた頃は、バブルの真っ最中であり、仕事は毎日午前様になるほど忙しかったですが、社内は面倒見の良い管理職がたくさんおり、また週末は寮の先輩後輩と一緒にいろんなイベントを企画して充実していました。平日も仕事が終わった後は食事や赤提灯で一杯といった具合に忙しいけれども潤いのある会社生活があり、社員はメリハリのある毎日を送っていたように思います。

グローバルな環境変化が前提にある以上、かつての古き良き時代に戻れるとは思いませんが、やはり社員の皆さんと一緒に、仕事だけでなくいろいろな共通体験をしながら、お互いが相互信頼で信じあえる環境作りが大切ですし、そのために潤いある会社生活、そして一緒にいる信頼できる仲間たち、ということが私の目指している職場像です。

最近思うのは、経営者の仕事は「事業創造(マーケティング)」「経営管理」「コミュニケーション」の3つではないか、という事です。そして1日の時間のうち最も使うべきことがコミュニケーション、イメージとしては「経営者の仕事は「コミュニケーション、コミュニケーション、コミュニケーション・・・」」といった感じに思えてなりません。

いずれにしてもこのような素晴らしい環境を与えていただいた千葉さん、お得意先企業、そして毎日忙しい中3連休の最終日に熱心に走ってくれた社員の皆さんに心より感謝をして、第2回ブログの筆をおきます。


安倍首相辞任

世間は、安倍首相の辞任劇で騒然としています。

安倍首相の政策や手腕については皆さんいろいろとご意見があると思いますが、自分なりに思い当たる節があるので、徒然に思いつくまま印象を述べたいと思います。

それは2代目、3代目のリーダーという事です。

私自身祖父が始めた会社を父から受け継いだ3代目です。
安倍さんは首相就任当初から、「戦後レジームの転換」、「美しい国日本」といったキャッチフレーズをベースに大変意欲的なビジョンを掲げ、仕事に取り組んでこられました。

私自身といえば5年ほど前に社長に就任し、自分なりに大変意欲的なビジョンを掲げて仕事に取り組んできたつもりですが、その間の経営がうまく行ったかといえば、今振り返ってみてもお恥ずかしい限りです。

当時何を考えていたかというと、「うちの会社にはビジョンも戦略もない」「幹部は何も考えていない」「毎日同じことの繰り返しで、新しい時代にマッチした大きな目標にチャレンジできていない」「私には答えもビジョンもある」「私の戦略どおり実施すれば会社は大きく発展する」「私のリーダーシップのもと素晴らしい会社を作れば社員は幸せだ」という事です。

文字にしてみていっそう恥ずかしくなってきました。

2代目、3代目は先代の経済的成功のもと、高い教育を受けています。生まれたときからリーダーになる意識を持って育っているので、自分なりのビジョンや、リーダー像を持っています。しかし、徒手空拳から事業を成功させてきた初代の経験、感性、センスは持ち合わせていません。頭でっかちですので、「自分がイメージしたこと」と「ほかのリーダーが実行していること」を比較して自分の方ができる気になってしまいます。ほかの先輩リーダーは自分自身実行して、イメージしたことの中から、本当にできることとまだ自分でできないことを仕分けし、できることから順番に実施します。

イメージできることと本当に実行できることとはレベルが違うんだと思います。

経験の少ない2?3代目リーダーはそのことが分かっていません。「イメージできることはできること」と短絡し、過大な自信の下、大きな方針を振り回し、周囲の人をできもしないことに巻き込むこともしばしばです。

この5年ほどで学んだことは、ただひとつ、「経験」「経験の大切さ」です。

そういえば安倍さんも衆議院議員に当選したのは比較的最近のはずですし、組織を伴う主要官庁のトップたる大臣や、目に見えぬノウハウの積み重ねであろう党務、またその集大成である党3役などの経験は薄く、もっぱら選挙の顔としての活躍が期待されたキャリアであったとの印象があります。
お気の毒ですが、ご本人の思いとは別に絶対的な経験不足であったのではないかと思います。

私自身はといえば、この5年間で多くの失敗経験をしてまいりました。

現在の自分の能力や自分が本当にできることが当初イメージしていたものとはかけ離れており、やはり十分時間をかけ、周囲のスタッフとコミュニケーションをとりながら、お互いの理解を深めながら、新しいことにチャレンジをしていかねばならないことに気づきました。
力量不足と思っていた幹部が実は会社の実態や、顧客の考えを熟知していたことを知り、実態に応じて適切な判断をしていたこともいくつもあります。

もちろんリーダーはビジョンがなければいけませんし、常に新しいチャレンジに取り組むべきだと思います。

しかし豊富な経験をつみ、今の自分、今の組織に本当にできることとできないことをしっかり判断すること。
拙速に理想を追求するのではなく、我慢強く一つ一つものにしていく粘り強さ。
そのために苦労をともにしてもらうスタッフや社員を大切にし、繰り返し繰り返し説得を行うこと。また普段から率直かつ家族的なコミュニケーションを心がけること。
いざというときのために、精神と肉体のコンディションを健全に保つこと。無理しすぎないこと。

今回の安倍首相辞任劇は私のような立場のものには大変示唆に富んだものとなりました。
上記の教訓は自分の5年間の経験と今回のことを念頭におきながら、導き出したものです。

未だに未熟な経営で、周囲の方々を困らせていることとは思いますが、そのことを十分に念頭に置き、謙虚に自らを律する一方、しかし思い切った挑戦なくして豊富な経験は得られず、十分に考えた後ではあっても積極果敢にスタッフや社員の皆さんとともに仕事に取り組んで行きたいと思います。

皆様方の今後も変わらぬご指導・ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。